ライダー待望のモーターサイクル用トランシーバー「FTM-10S」の発売で、アマチュア無線にご興味をもたれる方が増えたのは、たいへん喜ばしいことです。
ライダーのみなさんが交通ルールを守ってバイクを運転されるように、アマチュア無線もその運用ルールを守って交信しなければなりません。
アマチュア無線の運用のルールについて、かんたんに解説いたします。

アマチュア無線のトランシーバーには、証票を貼付しましょう。
各地の総合通信局に無線局の開局申請をおこなうと、無線局免許状といっしょに無線局証票が交付されます。
この証票は15mm四方ほどのシールなので、開局申請した無線機に必ず添付してください。

コールサインを必ず言いましょう。
交信の際には、無線局免許状に記載されたコールサインを正しく言いましょう。
10分間に1度、自局と交信局のコールサインを発するように定められています。
名前などで呼び合うと、不法な無線局と混同される恐れもあります。

アマチュア無線局の免許の有効期間は5年。
無線従事者免許は終身の資格ですが、無線局免許の有効期間は5年となっています。
再免許(継続使用)の場合は、免許の有効期間満了の日の6ヶ月前から1ヶ月までの期間内に再免許申請をおこなってください。

無線機の改造は禁止です。
規定外に出力を上げたり、オフバンド(アマチュア無線に認められた周波数以外のバンド)での送信はできません。
また従事者免許で定められた以上の出力の無線機で、交信をすることはできません。
いずれの場合も、罰則規定が適用されることがあります。

周波数の占有はNGです。
電波は限られた資源、公共のもの。
仲間同士で延々と同じ周波数を独占することはマナー違反です。
空いているチャンネルを使って、なるべく短時間の交信を心がけてください。
また、オルタネート式スイッチの場合は、送信が済んだら必ずスイッチを戻すようにしましょう。
戻し忘れると電波を送信状態のまま保ち続けるので、交信相手に迷惑をかけると同時に、無線機にも負荷がかかります。